日輪と青空と私たち



 夕刻の東京、宅に向かう車中、日輪のあまりに夥しい光に目を眩ませながらも、青空に浮かぶ雲の描く派手な模様に畏れを抱いた。
 何、それを写真になど撮りはしない。
 何が起こっても不思議はないと思いながら晩餐を済ませた今、太陽は怒っているのではないかという虞れ。
 私の目が弱っていく事への恐れ。


 ああ、世界は"囚人のジレンマ"を繰り返している。だが、私たちは'ゲーム'の駒ではなく、私たちの暮らす場所も'ゲーム'の世界ではないわ...。


 私の言葉とは別のこととして...
 R.I.P...
 John Nash and his wife...




 五月二十四日 




 桜井李早