2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

Peter Greenと共に / 桜は咲いて、しかし、散るという認識のない私かな

これは眠れない夜のための音楽。Peter Greenは私の夜の魔術師。 私は正直、彼は、よくあのような時代を通り越しながら生きたと思う。 このアルバムのタイトルは"The End Of The Game"だが、ゲームは終わらないのね。 なんて、気分になったところで、さて、天…

「Le Jardin Féerique / Maurice Ravel」を弾きながら

日々、自分の好きなように自分の仕事をするだけで夢見る事ができる人ならともかく、一般的に、人間の生活はそのようには運ばない。私に今できる限り働き、私に今できる程に、人たちに心を向けて接しようと心がけていて、それも辛くなる時、私はピアノと共に…

世界で一番小さな村 / デュルビュイ(Durbuy)の家

風に吹かれ、今日の仕事を終えた時、私は私のマスクを振りはらう。 さあ、ここからが、私の時間だ。 ここは世界で一番小さな村とも呼ばれる、ベルギーのロワン地方のデュルビュイ(Durbuy)の家。私は2005年の4月にここを訪れた。あれから9年が経とうとしてい…

浜田澄子展「Sakura × Sansui 1」銀座中和ギャラリーにて 

ギャラリーに足を踏み入れ、小机の上の芳名帳に名前を書いていると、モーリス・ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」が聴こえ始めた。これは私の愛するラヴェルの楽曲のひとつである。そうしているうちに、ギャラリーの奥から浜田さんが現れる。私たち…

Baccaratのグラスと"付喪神/九十九の神"

それは2日前の事である。 愛用していたグラスが、私の手の中で割れたのだ。 それはバカラのグラスである。 それは頑丈で、輝いていて、感触は滑らかで、とても好きだった。 彼女が壊れる瞬間、「あっ…」という声が聴こえたような気がした。 その夜の夢は不思…

「on the road」KURO個展@京橋K'sギャラリー

ギャラリーの扉を開ければ、黒い十字架が私たちを迎えた。この度のPainter Kuro氏は、風化する景色を描く画家、と私なりに称そうか。その意味でまず、氏が綴った詩を以下にご紹介しよう。因に、私はその詩をはばかりながらここに英訳させていただいた。 僕た…

こんな時刻の覚え書き...「on the road」

こんな時刻にふと思った。私は近頃、あまり小説というものを読まなくなった。 それでも、私はよく本を読む。だが、それらは、小説でないものの方が多い。 私にとっては私の人生の物語の方が他人の書いたフィクションよりずっと興味深いのだろう。 少しばかり…

A Birthday

*A Birthday* My heart is like a singing bird Whose nest is in a watered shoot; My heart is like an apple-tree Whose boughs are bent with thickest fruit; My heart is like a rainbow shell That paddles in a halcyon sea; My heart is gladder th…

或る残念な記憶: 或は『間違いの喜劇/The Comedy of Errors』

それは東日本大震災が起こる前の2011年の事だった。その頃、私は私のささやかなコンサートを下北沢のカフェで行う予定があった。そして当時、そんなお知らせをSNSや私のblogにも告知させていただいていたのだが、同様に私は私の著書『YES』についてのお知ら…

「仮構プロジェクト」…虚構から現実、そして彼方(未来)へ…むけて

さて、6月14日の吉祥寺MANDA-LA2での「仮構線プロジェクト」によるライヴイベントへ向けて、今、静かに熱く、準備をしている日々です。 ところでpicは2008年の12月9日、小雪の舞い散る寒い晩の吉祥寺スターパインズカフェにて、私は"野戦の月楽団"を背中に精…

微笑と手帳と香り

暗い夜に太陽が見える。 私はそれについて、"永遠"であってほしいなどとは言わない。 何故なら"永遠"とは時間の問題だからである。 人間にとって大事な事は、"快感(pleasure)"である。 これは瞬間を捕らえる。 この"快感(pleasure)"は肉体の問題ではない。 …