2016-01-01から1年間の記事一覧

- デラシネ、満月の夜に @安曇野 -

10月15日の暮れ時、カルメン・マキさんのコンサートに同行し、長野県の安曇野へと向かった。到着は夜遅くなるだろうが、コンサートは翌16日なので、車は急がず、暗い中央道をゆっくり走った。運転はギタリスト、家人桜井である。その人はその日、ひとつ仕事…

- 野戦の月 16の秋 -

それは今月最初の日曜日、夕暮れ時、空は若干雲っていただろう。 だが、わたしは美しいを見た、それは"野戦の月"。 それは見ようとする者に見えるだ。 わたしは5歳の少女と10歳の少年と戯れに夜の野を駆け、だるまさんがころんだ、をし、深夜には紳士とタン…

- 心は秋の狩人 -

昼下がり、出かけた蕎麦屋で偶然、私の本を編集・出版してくださった三島悟氏にお会いしわいわいと。 宵になり、秋の虫が家の中で鳴いている。 今日はよく家中の窓と扉を開け放っていたので、外から迷い込んできたのだろう。 しばらく一緒に暮らそうか、コオ…

- それは愛の収穫、そしてそれを生かすも殺すも -

宵にセスキ風呂、巷で言われているように温まります。 匙一杯、低体温の私には心強いものであります。 おかげで早寝のつもりが夜更かしとなってしまい、ふむ。 9月は自分の事以外のストレスに加え、天候の悪さ、特に日照不足にありましたし、ここ数日は体調…

ベルカント

2016年秋の「野戦之月海筆子」の公演がスタートしております。 10月1日・2日の国立公演では「野戦の月楽団」による劇中音楽のCDも販売されます。 憚りながら、それらのCDには私が歌い手・ピアノ演奏・作曲させていただいた楽曲も含まれております。 『変幻 …

人形が欲しい

気の触れたフェミニストのようだが、ここ数日、わたしは人形が欲しくて仕方ないのだ。だがわたしは少女時代、人形遊びをしたいと思ったことはないしリカちゃん人形が欲しかったこともない。余所の方からいただいたガラスのケースに入った着飾った人形が幾つ…

8月に感謝をこめて

7時起床、洗濯掃除を終え冷蔵庫を開ければ昨夜遅く家人が残したとおぼしき気の抜けたビールとご挨拶。 従ってその残りビールを無駄にしない責任感を背負い、イワシのパテ&ハム&レタスのサンドウィッチを詩的労働者としてビートルズを聴きながらいただくHump …

晩夏の候

晩夏の候 家を離れ海の近くにて、録音のお供をいたしながら過ごしております。 戻ったら わたくし自身の姿勢にて、変わりなく表すものがまた在ると正したく。 何故かふと 方丈記など読みたい、などと。 それは潮風の恵みにありましょうか。 夏の小噺が雲と雲…

- 戦略、或いはゲームという麻酔薬/麻酔役 -

1935年、不況下のもと人々が熱中したゲームがあった。「モノポリー」だ。 自らの資産を増やし相手を破滅させるゲームだが、この2016年、同じく不況の時代に「ポケモンGO」がヒットし始めたようだがどうだろう… たかがゲーム、が、この現象に先の戦争前夜に似…

- 偶像崇拝、新発売 -

ポケモンという偶像との旅が始まった人類なのか。 皆、スマートフォンを見て歩き暮らし、前や後ろ横も気にせず、雨にも負けず、風にも負けず、夏の暑さにも負けぬ丈夫な身体を持ち、欲はなく、決して怒らずいつも静かに笑っている... 宮沢賢治がこの21世紀を…

- # 天皇というカード -

参議院選が終了した後、7月13日の夜を騒がせたかもしれない報道は幾つかあったかと存じます––ひとつには東京都民にとっては特に都知事選についての宇都宮さんの件、そしてもうひとつ、天皇陛下の「生前退位」についての報道。 天皇陛下のご意向が事実であれ…

- 私たちの基本的人権が奪われない為に、或いは民主主義はこの国/世界にそもそも存在したのか -

参院選まで今夜と明日があります。 以下にリンクさせていただく記事は、改憲がどれほど恐ろしい事態を日本国民に招くのか、その意味を理解されていない人々がもしもあなたの身近にあられると感じるならば、このたびの選挙の齎すものがどれほどのことかをお知…

ベビーコーン/若き命に感謝

今が旬のベビーコーン、生のものが5本、手に入った。 だが、彼らは大きなコーンを育て商品化するために間引かれてしまった若い命たちだ。 青いヒゲも茹でて添えて...このトウモロコシのヒゲは代謝を促しむくみ解消にもよいと言われている、捨てるのは勿体な…

一千一夜物語

ポークの塊をコトコト煮込みつづけて今、白ワイン...ほっ。 わたしの、あくまでわたし個人の自由に乾杯。 –––少し眠りましょうか。 –––いや、もったいないほどのよい香りが、わたしを寝かせたくないようだ。 –––よしなに。 –––たしかに。 手をいれて、しかし…

夏至は過ぎたが選挙はこれからよ!

午後の鐘はどこまでも、遠く 雨の橋は空の上、高く 夏至の日には、ゲリラたちも鎧脱いで羽ばたく ミネルヴァの森を照らす星のロンド ここに来れば汚れさえも消えてしまう 伝説は塵になり、輝く水に戻る "Minerva/ミネルヴァ"~桜井李早©より抜粋 pic Minerva/…

- V.モリソン『Astral Weeks』そしてJ.ジョイス『Ulysses/ユリシーズ』とわたし

一昨日前、Van Morrison/"Astral Weeks"を聴いていて、これは改めて凄いアルバムと思った。"Them"解散後のソロアルバムだが(実際にはこの前もある)、このレコードは1968年発表、The Beatlesの"Magical…"と同じ頃だが、ミステリーツアーに連れていかれるどこ…

銀杯

今宵はひとりで過ごしているが、今日は銀の祝日なのだ。 百年に一度、生まれかわるとも、これでいい。 だからこの生をとっとと生きていきたいとも思う。 仁丹の数分の一ほどの"半田カス"が家の中の所々に落ちているのを目撃した今日、それは最近、楽器その他…

ワンピースの日々、肋骨にヒビ

一昨日の晩からひどく左脇腹が痛むので昨日はシブシブ病院に行ったら、肋骨にヒビが入っていて、全治3週間と言われた。 原因は5~6日前、問題の部分を椅子にぶつけたことが原因で、痣もなく気にしないでいたのだが、それは遅れて症状を表した。 笑っても呼吸…

「母の腹で生きのびた私は、何ものも恐れない」~『ダディー・ノスタルジー』

朝から寒気と頭痛。5月末にもかかわらずホカロンを背中(天使の羽の辺り)に貼って午後中横たわっていた。 晩餐はソパ・デ・ケソ、大蒜と唐辛子、チーズのスープ、今宵はパプリカとシナモン入りで。 本当はライヴに出かけたかったのだが、今夜は食事をしながら…

オバマ米大統領のスピーチに思う

このオバマ大統領の言葉が心からのものであるならば、米国政府はもはや戦争=軍需産業で金儲けなどしないはずだが、現実はどうだろう? http://www.huffingtonpost.jp/2016/05/27/obama-begins-visit-to-hiroshima_n_10160172.html オバマ氏がひとりの人間とし…

5月はマリアの月、そして6月になると

しばし眠りたい。 それが醒めたら、洗濯と料理と自分の作業しかできない5月最後の土曜を愉しむのだ。 5月は青い衣を身に纏ったマリアのような月だ。 もうすぐロックの日、今年の6月9日は、銀婚の祝いを。 天井に"YES" pic: バルトロメ・エステバン・ムリーリ…

- Atomic Bomb Dome/The Hiroshima Peace Memorial -

およそ民主主義といわれている国において、民衆に憎まれたリーダーほど哀れな者はない。 この21世紀、ひとりの悪質なデマゴーグ(民衆の指導者/リーダー)によって、日本が恐怖政治さながらの環境に向かうとは、嘆かわしく、それを企てたリーダーの責任は重い…

押し花

歴史についてそれは個人の生についてもいえることだが「あの時こうしていたら」という発想で振り返るより「何故あのようだったのか」という問題が大事なのは言うまでもない。 そこで頭を少し切り替えて、巷で最近云々されている歴史のとやらをと置き換えれば…

憲法記念日に思う

、とか、、がやがて再び合法となる時代が訪れてもおかしくないような気配のする今この世界...。 などと、ふと思ってしまいそうになる憲法記念日の夕べ。 鯉のぼりなど、この強風でどこかへ飛んでいってしまうのではないか、と、恐れながら...。 ところで、雨…

- 中世はメランコリーの時代だった、が近世以降、世界は霧に包まれメランコリーさえ柩に入れてしまった -

日付が変わる前、それは14日の20時あたりのことだったが、たまたま、「大山鳴動して鼠一匹、を、くり返さない為には、夜打ち朝駆け...か」などと思っていたら...起った。 これ以上、日本の惨事(否、悲劇と言うべきか)をくり返したら、国民の体力が限界となっ…

- 聞き込み調査 / プロの仕事 -

個人的に昨年からずっと愉しみとしていたドラマ『刑事フォイル/Foyle's War』が終ってしまい、つまらない日曜である。 ところで夕刻、仕事をしていたらチャイムが鳴り、インターフォンで応対したら「警察のものです」と声がした。「何ですと!」と内心ソワソ…

ピーマンのドルマ〜ノーテンキ

慌ただしく過ごした3月31日、仮眠して今、大夜更かし。 晩餐はピーマンのドルマ、叩いたイベリコ豚、米、セロリ(葉も)、玉葱、カニワ(Kaniwa/ペルー産穀物)、残っていたエノキを詰めて今日はクミン、ディル、自家製塩レモンを効かせて。 T.S.エリオットの言…

-フランシーヌの場合、或いは、わたしの場合 -

"フランシーヌの場合はあまりにもお馬鹿さん、フランシーヌの場合はあまりにも悲しい、3月30日の日曜日、晴れた朝に燃えた命ひとつ…" ~『フランシーヌの場合』 1969年の3月30日、反戦活動をしていたフランシーヌ・ルコントはパリで焼身自殺した。 その頃少女…

- さらわれてほしい世界のロクデナシ共へ -

この夕べ、さしずめ世間は春の嵐というところ。 遅い夜のパブ・ロック。 春は入れ替わりのシーズン。 だが大丈夫、春の風に、人はさらわれることはない。 だがしかし、fxxkな輩はプリマベッラの怒りに触れるだろう。 飛んでいけよ、大地を腐らせるロクデナシ…

フラニー病に最適な季節

今日はほっとできたことがひとつあった。 ああ、よかった、ありがとう。 現実的な私の身体の右側についての症状には気をつけていなければならないようだが...そんなこと忘れて、私が大昔に名付けた愛すべき"フラニー病"を患う方がずっと希望的だ。 よい夜明…