8月13日 - 日記のようなもの
2011年の震災の一週間後、私は成田からパリへ向かった。
それは大変な道中だったのだが予め予定されていたのであえてキャンセルはしなかった。
が、あの頃私が東京にいたら私のような者は今、生きていられないだろうと思う。
それでもフランス到着後、私は身体に異変が起こり病院通いをした。
眠りの林だった2015年8月13日。
森とは言わない。
森と言ったら、年月が全てひとつの枠の中に治まってしまうからだ。
朝になるまで、また少し眠ろう。
いくら冷やしても、昨年の今頃のように首を動かすことができないのだ。
熱もあるらしく、噛むこともできない。
桜井李早 ©