アジールにて / 2015年秋








 静かな夜が理想的だ。
 真夜中過ぎにもの言うものは、あやかしだろう。
 それは黒い穴、黒い口となる。
 だがどんな時刻場所においても、世間を歩く時、私は無頼だ。
 それで、私はアジールを必要とするのだが、
 私は朝に最初の呪文を唱える人を信じたい。


 雨は今、降りつづき、雷さえ鳴った。


 光ある時刻に仕事を志す事が生物として自然なのだと思うが、
 だが真夜中過ぎにもの思うものは闇の心に触れる。
 夜に遊ぶものは朝に夢をみて過ごすのだろう。




 桜井李早




 picはSir Edward Coley Burne-Jones...私の足長おじさん...による読書するKatherine...
 それは19世紀に生きた私の思い出... :*)