awesome...some happy day

 some happy day

 9.22-Risa-39-66

 9.22-withMr.Ota-66

 
 9月22日、Lonesomestringsの5番目のアルバム、"Some Happy Day"のレコ発ライヴ、ゲストは中村まりさん。
 夕刻、私はその会場である吉祥寺に向かう。

 私が最寄り駅から利用する西武の線は、遊園地帰りの家族連れが目立ち、また、隣に座っている韓国人の若者二人、そして向かいに座っている鼻の高い欧米人の男性と日本人の奥様という、恐らく還暦は越えたであろうご夫婦のそれぞれの読書する光景が、この21世紀の"Silver-week"の在り方をひとつ添えてくれているようでもあった。この欧米系の男性はそれほど背は高くないが、英文のノベルを読み、奥方の日本人女性は逆に彼とあまり変わらぬ背丈でほっそりしていて文庫本を読んでいた。JRの駅で一緒に下車したのだが、彼の歩く速度はとても早く、日本人の奥様は彼について行く様子で乗り換え口に進んで行った。このご夫婦、服装は質素だが、大変品が良い。夫は紀伊国屋のバッグを無造作に持っているのだが、その中には食品が入れられているわけではない。日本に在留している欧米人の男性にはこの紀伊国屋のバッグを普通に手にして持ち歩いている人が少なくないが、それが妙に似合っているのが面白い。

 中央線は混雑していて、それは山梨県から乗車した人たちが多かったので電車が少し遅れていたことも理由だったようだが、確かに、電車内は登山帰りらしい人たちも目立ち、何か、懐かしい雰囲気だった。

 吉祥寺に着いた私はとても喉が渇いていた。ここのところ、あまり体調がすぐれないのだが、この日は気持ちが解放されていて、サウンドチェックを終えたロンサムの面々と共にいつものお蕎麦屋に入る。
 その後、Risaはイスラム教徒となるのである・・・これ、即ち、信仰ではなく、「お酒を呑まない」・・・という意味なのですわ・・・実際のRisaはイスラム教徒ではありません。

 マンダラ2は、たくさんのお客さんで賑わった。私は売り子さんの役柄もあったので、入り口付近から音だけを聴いていることがほとんどだったが、ロンサムストリングスの演奏は出だしから素晴しく、思わず・・・sigh・・・。
 何度も耳にしてきたとは言え、その晩のイスラム教徒の私には、彼らのエキセントリックな音楽は、awesomeであり、彼らが日本人であるかどうかなど問題ではなく、彼らの音楽から伝わる言葉・・・詩に、心を遊ばせていた。
 二部からは途中、中村まりさんが参加されるのだが、彼女は英語で歌う。その綺麗な発音と、彼女の内面に存在する情景を心地よく鑑賞していた私は、こんなことを実感した・・・

 人の想像力の源とは、育つ経過においての環境と風景が生じさせるものなのだ。

 まりさんとの共演を終えた後のロンサムの楽曲、"カンデラ”の音は久しぶりに凄まじく、私のいる入り口付近の壁を振動させていた。
 2006年秋のここマンダラ2での"カンデラ”も溺れそうになるような演奏力だったが、あれから3年が経とうとしている今日、それはまた少しずつ変貌しながら21世紀を生きている。"sick rose"な私には、かなりheavyであり、この曲が演奏されている頃、タイミング悪く空腹になったおかげで、実に消耗しながら聴いていた。
 
 渇きの後は、餓え、なのだ。


 が、イスラム教徒のRisaは、渇きも餓えも、祈りで克服するのである。

 
 この晩、ライヴに遊びにいらしたviolin-playerの太田さんともお話する。
 氏がこの私の著書"YES"を読んでくださり、それを興味深く鑑賞してくださったことに感謝いたします。
 ・・・はい、太田さん・・・私には、いくつもの<顔>があるのです・・・これは本当にフィクションなのだろうか・・・と、思っていただき、ありがとうございます・・・作品の真実とは、作者だけが知っていて、その心中たるや、<善人>であるだけでは解決できない事も、多々、ございます・・・そうして、美しくあること・・・はい、私は、女です・・・。


 ブルーのモンデオ2世は、深夜の道を快適に走った。
 ハンドルを握るのは私、回教徒のストイックな役を演じた後、再び元気を取り戻していた。
 助手席のチェリーは、「腹、減った」。

 ステーキを食べて、帰宅する。
 ここで、漸く煩悩娘、或いは、不良修道女の役を取り戻す私だった。


 明け方、眠りにつく。
 調子に乗ったな。


 そのせいか、翌23日の夕刻まで、フラフラしていた。
 ・・・あのステーキのタンパク質、どこへいったのか?
 お夕食は生野菜とチキン&マッシュルームのグラタン。その時、少しだけ食べ残したので、今、この時刻、残ったものを食べながらこれを綴っている。


 お肉もグラタンも栄養だが、誰にでもある"some happy day"こそ、生きるための美味しい夢。


 そう、願って。


 PEACE & LOVE


 pic1: 菅野一成氏の素敵なデザインが心打つ"Some Happy Day"のCDジャケット(細部に渡り、描く! 描く! 描く! これが、アーティスト! そして中身を開いてからも更に行き届いたお仕事をなさっておられるのですよ! 注文の多いギタリストはさぞや菅野氏を悩ませたことでしょう...sorry...)

 pic2: peace...from Risa

 pic3: with Mr.Ota(exotics violin-player)


 
 ..* Risa *¨