牧歌



   - 牧歌 -   poem: by Risa Sakurai / 桜井李早© July 1994


 砂に散る笑い それとも薔薇色の宴 
 戯れる影 精霊の唄 僕をさらう


 蒼白い君が 静かに舞い落ちた闇に 
 抱かれていた 無数の夢が 今、飛び立つ 


 水が映し出す 草原に魅せられ 
 そぞろ歩いた 放浪者たち 
 収穫はまぢか 


 追憶 地平を越えて 
 酔いどれ悪戯ルシファーが 
 迷宮 眠りと目覚めの狭間で 


 愛だけが 僕に語りかける wow woh…




 木霊するボレロ それとも風を切るフーガ 
 トルバドールの笛高らかに 僕を誘う 


 サーカスの午後が 陽炎に霞んで 
 微笑む空が 織りなす大地 


 陶酔 奇蹟の故郷へ 
 眩い神秘のアンジェラス 
 永遠 きらめく光の彼方へ 


 愛だけが 僕に語りかける wow woh…




   ***


 この詩は、1994年に私が素晴らしいシンガーに贈った歌詞でした。
 懐かしさではない。
 今、この詩を振り返って、佳い、と、思えた自分と彼の音楽に乾杯しているのだ。


 夜が更けた。









 おやすみなさい。




 Risa Sakurai / 桜井李早 :*)