初雪の後



 写真など撮らなかった。
 西の東京の空を眺めて家人の運転する車にて18日午後、それまで鈍くのさばりとても移動しているとは思えぬ雪雲を青空が破り、太陽が別の場所から割り込もうとし、それで遠くの山々が肌を露にしているような様子を見たのだが、はみ出す青空にヌードとなる山肌はいい。


 無駄と思わず外に出る良さである。




 桜井李早