ワンピースの日々、肋骨にヒビ








 一昨日の晩からひどく左脇腹が痛むので昨日はシブシブ病院に行ったら、肋骨にヒビが入っていて、全治3週間と言われた。
 原因は5~6日前、問題の部分を椅子にぶつけたことが原因で、痣もなく気にしないでいたのだが、それは遅れて症状を表した。
 笑っても呼吸するだけでも痛みが走るが、歩ける。
「ポキンと折れてはいませんね」と医師が言う。
「そうですよね、折れていたら動けませんよね」と私が言う。
 すると医師は「いやいや、肋骨が折れていても人は動けますよ」と悪戯に笑った。
 そうか…そういえば、以前肋骨が折れているのに普通に暮らしていた人があったっけ…


 ところで診察を待つ間、ひとりの杖を持つ老婆が受付をしていた。老婆は保険証か何かをバッグから取り出そうとしたのだがその瞬間、彼女の杖が私の方へ倒れ、見事に私の左足の甲に落下した。私は受付の前の椅子に座り、渡された用紙に必要事項を記入している最中だったのだが、重い杖の柄はジーンと私の足を襲った。身体が痛くて病院を訪れたはずが、そこで新たな痛みを被るなど運が悪い、と思いながらも、病院とはそういう場所かもしれないと気を持ち直した。
 整形外科なのでお年寄りが多いのだが、どなたも二~三百円程度、中には百数十円という方もあり、皆せいぜい千円以下の治療費。が、x-rayを撮りはしたが私だけ二千円近く+ 湿布代。
 この、骨にヒビが入った感触というものをよく記憶し、これからは同様の症状に遭遇した際は湿布をして3週間待つことにし、病院には行かないようにしようと思った、何、自分を信じるのである。


 そんなわけでしばらく重い物を持たない、痛いことはしない事という忠告と数週間分の貼り薬を医師からいただいてきたわけだが、痛み止めの薬は飲んでいない。
 だが人間の身体とは案外うまくできているようで、この肋骨のヒビのおかげで、この数年日々痛んでいる別の部分の痛みが今、やや緩和されている。


 ジーンズでいることが日常、好きな私だが、暫くの間、貼り薬にコルセット、ワンピースかスカート姿で過ごすべし、かな。


 追記:
 一昨日前、金曜の晩は阿佐ヶ谷Soul玉Tokyoにて、カルメン・マキさんの歌とピアノの清水一登さん、ギター桜井芳樹の演奏を愉しんだ。
 そのライヴことは、改めて綴ろうと思っている。

 
 桜井李早




 pic: "画家の妻の肖像" ~ジーン・エティエン・リオタール(1708~1789)