- 中世はメランコリーの時代だった、が近世以降、世界は霧に包まれメランコリーさえ柩に入れてしまった -



 日付が変わる前、それは14日の20時あたりのことだったが、たまたま、「大山鳴動して鼠一匹、を、くり返さない為には、夜打ち朝駆け...か」などと思っていたら...起った。
 これ以上、日本の惨事(否、悲劇と言うべきか)をくり返したら、国民の体力が限界となってしまうだろう。
 仮に、権力側がそれを企て、格差社会を招き、一部の富裕層による世界を夢見ようとも、民なくしてひとつの国家が立っていられるわけはないだろう。
 富さえあれば国家などよろしいと言わんばかりに魂を売り、傀儡となりながらこの晩もどこかでメシなど喰らっていたどこかの国の首相の鈍い頭に何ができるか...。
 私の頭も悪いが、この国の船頭の頭も悪い。
 どうか、九州を守ってほしい。


 国境など無いと思ってみろよ、と歌ったのはLennonだったが、彼は"夜打ち朝駆け"に遭遇した。
 私は心のどこかでDavidも同じ思いで今年の1月、この世から消えたのではないかと思っている...それが消えた、ので、あれば、だが…。


 すべては堂々巡り。


 それをくり返す"大山鳴動して鼠一匹"、がいるはずだが、いくら世間がおしゃべり好きとなっても、その正体はなかなか表に出ない。
 <出ない>のだ、それは<立つ>こととは違う。
 何故なら、その正体は、表に<立つ>ことを避けながら、これまで蠢いてきた<者たち>であり、最も<たちが悪い>輩だからだ。




 李早







 pic: "Melencolia" ~Albrecht Dürer