晩夏の候
家を離れ海の近くにて、録音のお供をいたしながら過ごしております。
戻ったら
わたくし自身の姿勢にて、変わりなく表すものがまた在ると正したく。
何故かふと
方丈記など読みたい、などと。
それは潮風の恵みにありましょうか。
夏の小噺が雲と雲の間から始まりそうな
台風が通り過ぎた後の海の近くの空。
高くもない私の鼻
その頭が昨日より紅く火照り、少しヒリヒリしている。
夕刻の高原の道を
自転車をこいで買い物と称して散策する人の後ろ姿は少年のように。
地獄か天国か
その行き着く所まで一緒でよろし。
行きつけのラーメン屋、そろそろ恋しくなり、下界に戻る明日。
李早