冬至を過ぎて








 今宵のお夕食、"チキン・ムアンバ"を作りました。アフリカの煮込み料理です。決めては仕上げに入れるピーナッツ・バター。お味が柔らかくなり香りも良いです。今日は押し麦入りのご飯と共にいただきましたが、バゲットを添えても楽しめます。
 お好みで唐辛子の量を調節されて、今の季節なら身体も温まりますし、夏であれば暑さに負けないために、時々で、美味しい一品です。
 こういう煮込み料理の後にはさっぱりと、果物が佳いですね、林檎をいただきました。
 今シーズンは林檎の当たり年なのでしょうか、いただく事が近頃多く、それらのどの林檎も蜜があり、自然の恵みに感謝したくなります。


 ただ、残念なのは、私たちは今、食材をとてもよく考えながら料理しなければならなくなってしまったという事です…放射能は勿論、明るみになってきている様々な添加物の人体への影響…でも、身体は常に甦ろうとして私たちの命に働きかけてくれているのですから、それを信じたいですね。


 いつからか、しら、私は12月の末を静かに過ごす事にしていて、それが来年への架け橋のような気がしているようです。


 そんな私は、母の作る"Buche de Noel"が食べたいと思いながら、なかなか会いにいけないまま…。
 それでも、冬至を越えると、ムクムクと、姿勢は春へと向かって不思議と動こうとするのですね。


 それは数限りない数の中の、一匹、として、命をいただけたが故に。




 李早